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配筋調査(構造) についての調査項目・手順を解説

ホームインスペクション(既存住宅状況調査)で何を診断するのでしょう?

 

こちらのブログでは 配筋調査(構造) に関する詳細をお伝えします。 

 

 

 

配筋調査(構造)の確認|診断項目

小規模住宅においては基礎検査で劣化事象が確認された場合に、非破壊検査機器を用いて調査を行います。

 

【布基礎の場合】

基礎の立上りの縦筋間隔は、建物外周部において1ヶ所計測します。

 

【ベタ基礎の場合】

立上り縦筋間隔の計測に加え、底版の鉄筋間隔を計測します。

 

 

 

 

 

【A】配筋調査(構造)|劣化事象等の基準

劣化事象に該当するものは以下の通りです。

 

※劣化事象等の基準は、既存住宅状況調査方法基準(平成29年2月国土交通省告示第八十二号)に基づく基準に準じます。

 

 

 

 

(1) 基礎立ち上がり部における鉄筋の本数及び間隔を確認

建物外周部において4ピッチ以上計測できる範囲を1ヶ所計測します。

基礎の途中に床下通気孔があると連続して計測できませんので、通気孔がない1.2m程度の場所を選定します。また使用する機器にもよりますが、検査機器が入る程度の基礎高さ(地面からある程度の高さ)が必要です。

 

 

【設計図書がある場合】 図面通りに鉄筋が配筋されているかの確認を行います。

 

【設計図書がない場合】 立上り部の補強筋、底版補強筋は@300mm以下を目安とします。

 

 

 

※地盤の長期許容応力度の確認はできないことが多いため、基本的には@300mm以下を基準とします。基礎の構造基準は『平成12年建設省告示第1347号建築物の基礎の構造方法及び構造計算の基準を定める件』を参照。

 

 

 

 

(2) 基礎底版部における鉄筋の本数及び間隔を確認

ベタ基礎の場合、基礎底版部についても確認を行います。

調査基準は立ち上がり部の基準と同じです。

 

床下点検口等の床下を覗ける範囲があればそこから手の届く範囲で4ピッチ以上計測ができる範囲(約1.2m四方)を1ヶ所計測します。2方向(短辺、長辺)の計測が必要です。

 

 

 

 

【B】配筋調査(構造)検査に必要な道具

〈調査機器〉

メジャー、非破壊検査機器、マスキングテープ

【C】調査手順

1 依頼者の同意をもらう

2 建物外周基礎で、幅が1.2m程度の走査範囲が確保できる場所を選定する

3 非破壊検査機器を使って鉄筋位置にマスキングテープで目印をつける

4 マスキングテープの間隔をメジャーで計測する

5 調査箇所、計測結果を撮影する

注意事項

・依頼者の同意を得られた場合にのみ検査を行います。依頼者の同意が得られなかった場合はその旨を報告書に記入します

まとめ

ホームインスペクションの検査はこのように行います。

既存住宅状況調査技術者(建築士)による既存住宅状況調査を行い、劣化事象の有無を確認し、原因を特定することが重要です。

 

 

 

 


最後に

中古住宅の売買をご検討中の方は、申込後、契約前にホームインスペクションをしておきましょう。

 

住まいるオスカーでは、中古住宅売買時のサービスとして多くのメニューを用意しております。補助金のご相談も承ります。

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この記事を書いた人

Hitomi Ishikawa

 

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  • 二級建築士
  • 既存住宅現況検査技術者

 

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