バルコニー（雨水）についての調査項目・手順を解説

ホームインスペクション（既存住宅状況調査）で何を診断するのでしょう？

こちらのブログでは バルコニー（雨水）に関する詳細をお伝えします。 

バルコニー（雨水）の診断は、防水層等の劣化等を目視により確認します。

防水層の著しいひび割れ、劣化もしくは欠損があるかを確認します。

また、水切り金具や、外壁とアルミ手摺や笠木等との取り合い部を確認します。

劣化事象に該当するものは以下の通りです。

※劣化事象等の基準は、既存住宅状況調査方法基準（平成29年2月国土交通省告示第八十二号）に基づく基準に準じます。

防水層が破断し、下地材まで到達していたり、防水層の端部が剥離している場合、雨水が侵入する可能性が想定できるため、劣化事象等になります。

また、防水層の仕上塗り材であるトップコートの表面ひび割れや剥がれが確認されたら、劣化事象等に該当します。

▼防水層のひび割れ▼

水切り金具が破損していたり、外壁とアルミ手摺や笠木等との取り合い部から雨水が侵入する危険性があれば劣化事象等に該当します。

水切り金具端部のシーリングが破断、切れている状態ですと、雨水が侵入する可能性があるため、劣化事象等にあたります。

▼壁と手摺笠木の取り合い部のシーリング切れ▼

クラックスケール、メジャー、定規、ピアノ線、打診棒、カメラ、双眼鏡

1　外周部の検査時に目視で外壁やバルコニー裏側を確認する

2　室内検査時に、バルコニーから床を確認する

バルコニー床に敷物がある場合で一時撤去可能な場合は、依頼主に許可をもらい防水層の状況を確認する

3　排水口の詰まりや、周辺の防水層の状況から漏水の有無を確認する

4　外壁と笠木や手摺の取合い、防水層の立上りの金物等の不具合を確認する

5　不具合がない場合でも必ず撮影します

・全景

・床防水層の状況

・窓下立上り部

・排水口

・手摺笠木と外壁の取合い

注意事項

・バルコニーから調査する時は床や手摺が腐食している可能性もあるため、落下事故に十分注意する。

ホームインスペクションの検査はこのように行います。

既存住宅状況調査技術者（建築士）による既存住宅状況調査を行い、劣化事象の有無を確認し、原因を特定することが重要です。