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ホームインスペクションを利用した人の本音を知る

 

一般的にまだあまり知られていない ホームインスペクション ですが、実際に利用した人もおられます。

 

 

ホームインスペクションを利用した人はどんなことを思っているのでしょう??

 

 

 

日本インスペクター協会のWebページに興味深いアンケート結果がありますので、その内容を結果から引用して解説していきます。

 

 

《引用先》   利用者の声 - 日本ホームインスペクターズ協会 (jshi.org)

 


◆ホームインスペクション を知ったのはいつ?

  • 物件を購入する以前から   約 30%
  • 物件検討中         約 45%
  • 物件契約直前        約 15%
  • 物件契約後         約 10%

 

 

 

ホームインスペクションを実施した人の 約90%は  中古物件契約前 に知っているようです。中古住宅売買時に ホームインスペクションの斡旋が義務化されましたので、中古住宅を売買する人は不動産営業担当より説明を受けることになっています。

 

それでも、ホームインスペクションの知名度は わずか 15% です。残りの85%の人は知らないんです。中古住宅売買をしない人にとっては まだまだ知られていないワードだというのが今の現状です。


◆なぜ ホームインスペクションを利用しようと思ったのか?

 

特に多かった理由は、

 

  • 高い買い物なので、とにかく一度プロのアドバイスを受けておこうと思った。
  • 購入を検討する物件について 劣化状況など、具体的な不安があった。
  • 自分たちだけでは、物件の何をチェックすればいいのか全然わからなかった。

 

 

 

が、上位3つの理由にあげられました。それに次いで、

 

 

 

  • 物件購入後の住まい方・点検やメンテナンスなど、全般的なアドバイスが欲しかった。
  • 物件を購入後の修繕費目安を知りたかった。

 

 

 

などの理由がありました。

 

 

 

 

中古住宅と聞くと 漠然とした不安がありますよね。

 

実際に自分で中古物件を確認してみようと思っても、どんなところを見ていいのか、どうなっていたら不具合箇所なのか、なかなか判断がつきません。インターネットで検索して、自分では多少わかっているつもりで判断したとしても、プロが見ると違っていることがあります。それはもっと重大な不具合かもしれません。少し大きな地震がくると建物が倒壊する恐れがあるかもしれませんし、被害が出ている場所は別の大きな不具合箇所から派生していて重大な問題点が隠れているかもしれません。自分では全く気がつかなかった建物の問題点が見つかることもあるので、数多くの不具合物件を見てきたプロの目で判断してもらうべきです。

 

 

 

そして、見つかった不具合箇所を修繕する場合は どのくらいの費用がかかるのでしょう? 今設置されている設備の中で、すでに耐用年数を超えていて数年後に故障しそうな機器があるかもしれません。それは暮らし始める前に設備の入れ替えをしておいた方がいいものもあります。ホームインスペクションをすると、そういった具体的な修繕費を把握することができますし、購入後の建物の維持管理計画のアドバイスを聞くことができます。


◆ホームインスペクションを利用しようとした時にどんなことで困ったか?

  • 頼むホームインスペクターを探すのが困難だった。
  • 契約までの期間が短く、ホームインスペクション実施日の調整が困難だった。

 

 

 

 

多数の人はこのようなことで困ったようです。

 

 

2017年に既存住宅状況調査技術者講習制度が発足し、2018年にホームインスペクションを促進する国の住宅政策が施行(宅建業法改正)されました。まだ実施されてから数年しか経っていませんから、ホームインスペクションをした人がまだ少ないです。ホームインスペクションという言葉もあまり知られていない状況なので、ホームインスぺクションに取り組んでいるホームインスペクターがまだ少ないのが現状だと思われます。ホームインスペクションを実施したいのに ホームインスペクターが見つからず依頼ができないというのは残念です。

 

 

また、契約直前にホームインスペクションのことを知った場合、契約前にはホームインスペクションをすることができないかもしれません。実際に、契約前のお客様のご都合に合わせて急遽ホームインスペクションを組んだケースもあります。

しかし、契約の1週間前にホームインスペクションを知ったのに、契約までの期間で 売主・買主・ホームインスペクターの予定が合わずにホームインスペクションができなかったということもあります。契約前に間に合わなかったとしても、トラブル回避のため 契約後の早いうちにホームインスペクションを実施して、現況を確認し、報告書として残してあると良いと思います。


◆ホームインスペクションを利用してみてどう感じたか?

 

  • 建物で見ておかなければならないポイントを全然知らなかったので勉強になった。
  • 書籍や雑誌、Webなどで一通り勉強をしていたつもりだったが、実際に気づけなかった劣化や注意点がかなりあって驚いたが、事前に知れて安心できた。

 

さらに、

 

  • ホームインスぺクションの結果を受けて、売主に修繕や値引きの交渉をしたので納得できた。
  • ホームインスペクションの結果を聞き、自分が希望していたリフォームに加えて、リフォーム検討の幅が広がった。

 

 

 

 

実際にホームインスペクションに立ち会われた方で、興味深く質問をされる方がいらっしゃいます。そういった場合は、現地で簡単な状況報告や暮らしていく上でのアドバイス等をさせていただいております。リフォームする時の参考になるかもしれません。

 

 

また、公正な立場の第三者に判断してもらうので 納得して購入することができます。売主に対して修繕や値引き交渉ができたのなら、ホームインスペクションを実施してよかったです。 

 

ホームインスペクション結果を見ると、購入後に優先的に修繕しなければいけないところがわかります。「優先修繕箇所」と、「希望するリフォーム箇所」を比較検討して、予算内でどこからリフォームするかを見極めることが重要です。

 

 

優先箇所はこちらのブログで確認しておきましょう。

中古住宅をリフォームする時に優先したいこと - 富山県内対応|住まいるオスカーホームインスペクションガイド (inspection-guide.com)


◆中古物件検討時にどんなことに困ったのか?

  • 建物の性能やコンディションについて説明や情報がなかった。
  • 物件の図面や履歴がなかった。
  • 希望するエリアに売り物件が少なかった。
  • 気に入った物件を見つけてから契約までの時間が短かった。(契約を急かされた)

 

 

という困ったことに続き、

 

 

  • 見に行ってみたら予想以上に汚い、コンディションが悪いなど印象がよくないものが多かった。

 

 

という声も出ていました。

 

 

中古物件では 建物情報が残っていない物件が多いです。

また実際に物件を内見した時に予想以上に汚いと思うことがあります。空き家になっている期間が長い物件だったら、築年数以上に劣化が進んでいます。

 

そのような物件が実際には、多いのが現状です。

 

でも ほとんどの人は購入後、居住前にリフォームをします。

 

物件の状況によりますが、水廻り(トイレ、お風呂、洗面台、キッチンなど)はリフォームをして新品の設備に入れ替えをすることが多く、リフォーム後は新築同様になります。そのあたりのご心配は不要です。

 

 

 


◆中古物件検討時に困ったことは、ホームインスペクションを利用することで解決できたか?

  • 解決した              28%
  • どちらかといえば解決した      42%
  • どちらかといえば解決しなかった   10%
  • 解決しなかった           20%

 

 

ホームインスペクションを利用して状況把握ができることで、約70%の人が解決につながったことを意味しています。当事者以外の 中立性のある第三者に判断してもらい、維持管理計画のアドバイスをもらえることが解決に繋がるのかもしれません。 

 

ホームインスペクションをすると、建物に対する疑問や不安を払拭して、指摘箇所をしっかりと修繕することにより、購入後に長期にわたって安心して快適に暮らすことができるということです。


◆ホームインスペクション会社を選ぶとき、決め手となったのは?

上位にあがったのは、

 

  • ホームインスペクション実績
  • HPや会社パンフレット上でのホームインスペクション解説など、情報開示姿勢

 

 

ということでした。

 

初めて依頼をする人はホームインスペクションとはどんなことをするんだろう?と思うはずです。「お住まいの地域」と「ホームインスペクション」と検索してみると、ホームインスペクションができる企業が出てきます。その中で情報開示されている会社や、ホームインスペクション実績のある会社を選ぶと信頼できるかもしれませんね。


◆もう一度中古住宅を購入するなら またホームインスペクションを利用したい?

  • 利用したい  95%
  • 無回答      5%

 

ほとんどの人がまた利用したいと思っています。

 

良かったと思った人が多数。利用して良かった、満足だということだと思います。


◆戸建て住宅の性能で一番お金をかけていいと思える性能は?

  • 耐震性能               約 53%

 

圧倒的に耐震性能を求める人が多いことがわかります。それ以外では

 

  • 断熱(省エネ・快適)性能       約 17%
  • メンテナンス(修繕しやすさ)性能   約 10%
  • 防犯性能               約   7%

 

 

などがあがりました。

 

 

命を守る目的で、やはり耐震性能は必要です。家が壊れてしまっては家族の命を守ることができません。必然的に優先順位が高くなっています。

 

実際に耐震性を上げるリフォーム工事をする場合は、大規模なリフォーム工事となり、骨組みが見えるところまで解体して、構造補強を入れることになります。購入後、居住前のタイミングで耐震補強工事をしておくと、地震が発生しても安心して暮らすことができます。家全体をしなくても、一部だけ耐震性能を確保する手法もありますので予算に応じて検討が必要ですが、リフォームをする機会に同時に検討するといいでしょう。


最後に

ちょうど今、中古物件を検討されている方には 参考になったんじゃないでしょうか?

 

ホームインスペクションを経験した人のほとんどが、またそのような機会があれば利用したいと思っているという結果でしたが、実際にホームインスペクション の知名度は、約15%です。(上の方にも書きましたが…)

 

 

 

 

住まいるオスカーでは、ホームインスペクションの他、中古住宅売買時のサービスとして多くのメニューを用意しております。補助金のご相談も承ります。

 

ご利用希望の方は、①フリーダイヤル、②お問合せフォーム、③LINEでお気軽にお問合せください。

 

ご依頼以外のご質問等でもホームインスペクターがお答えできる範囲でお答えさせていただきますので、お気軽にお問合せください!

  

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この記事を書いた人

hitomi ishikawa

 

【資格一覧】 

  • 二級建築士
  • 既存住宅現況検査技術者