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屋根の耐久性について|よくある質問

 

今回は家の屋根の耐久性についての解説です。

 

「中古住宅を購入予定ですが、屋根の状態が心配です。」

 

中古住宅向けに住宅診断を行っていると、このような相談もよくあります。

 

実際どのように屋根の耐久性を判断すれば、良いのでしょうか。

 

屋根の種類別

 

屋根材の種類は、大きく分けて3種類あります。

  • 金属・板金
  • スレート 

 

まずは瓦について説明します。

古くは、約1400年前から日本で使用しており、奈良県にある国宝の元興寺は今もなお、当時の瓦を使用しているとのことです。歴史的建造物のほとんどは、日本瓦を使用して建築されています。

 

次に金属・板金について説明します。

江戸時代頃から、城・神社仏閣などで銅瓦として使用されています。有名な建築物でいえば、名古屋城でしょうか。銅の緑青とよばれる錆色がとても美しいです。現在の住宅では、ガルバリウム鋼板を使用した屋根材は一番多く使用されています。

 

最後にスレートについて説明します。

昭和頃に普及し、工場や倉庫などに使用されていました。1960年頃には、石綿を使用したスレート材が開発され、耐久性が良く、安価なことから一気に普及しました。現在は、アスベストを含まない製品が販売されています。

屋根材の耐久性

 

代表的な日本瓦(粘土瓦)の耐久性は50年以上と言われております。板金やスレートと比べても一番耐久性が長いといえます。

 

現在の代表的な板金と言えば、ガルバリウム鋼板ですが、近年ではさらに耐久性を増したSGL鋼板が普及し始めています。耐久性は、30年以上と金属系の屋根材ではトップクラスです。

 

最後に化粧スレートについてです。耐久性は20年から30年と屋根材の中では、一番耐久性が低いといえます。

 

メンテナンスの必要性について

 

屋根材自体の耐久性は瓦がダントツ期待できますが、メンテナンス性はどうでしょうか。

 

紫外線・風雨・災害などで、屋根材の劣化は必ず発生します。

 

特に、棟や谷と呼ばれる部位は、雨漏りの原因となる不具合が多く、定期的な点検、修繕が必須と言えます。

 

これらは、瓦、板金、スレートどの屋根材にも必要です。

 

【点検の時期】

点検は、年に1度必ず行ってください。おすすめの時期は下記です。

  • 雪解け後の春 
  • 台風通過後

 【修繕の目安】

板金やスレート瓦など耐久性が短い屋根材は、塗装や棟の修理が必要です。また瓦などは、棟のズレ、瓦のズレなどの修理が必要です。

  • 新築後10年~15年(板金・スレート)
  • 新築後15年~20年(瓦)

 

屋根材に関しては、下から見上げても、なかなか劣化に気が付けません。高所作業が必要なことから、点検作業は専門業者に依頼しましょう。最近では、ドローン等で点検する方法もありますが、目視での点検が一番正確に判断が可能です。瓦業者や板金業者へ依頼して家の状態を点検してもらいましょう。

 

 

最後に

住まいるオスカーでは、中古住宅売買時のサービスとして多くのメニューを用意しております。補助金のご相談も承ります。

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この記事を書いた人

加賀谷 貴志(かがたに たかし)

 

【資格一覧】 

  • 二級建築士
  • JSHI公認ホームインスペクター
  • 既存住宅現況検査技術者
  • 耐震技術認定者

富山県を中心に住宅診断士(インスペクター)として活動しております。インスペクションの制度が世の中に広まるよう情報発信を行います。

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