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中古住宅購入時前に電気契約についてチェックしよう。

 

 

 

2016年4月以降は電力の自由化により消費者側で契約する電力会社を選べるようになりました。

 

 自由化から5年経過した今でも電気の契約内容について

「詳しくは知らないよ」って方が非常に多いのではないでしょうか?

 

電気契約は基本的に建物の大きさや居住予定人数によって大体の電気契約プランが決まってしまう為、詳しい人を除いては特に知る機会もありません。

  

しかし、これから中古住宅の購入を検討している方については電気契約について知っておいて損にはなりません。

 

今回は、中古住宅購入検討者様向けに電気契約についてご紹介します。

分電盤の確認

分電盤は外から供給される電気を安全に使用できるよう各部屋に配給する機能を持っています。

箱状になっているのは接触すると感電する恐れのある配線を隠す為です。

まずは分電盤について説明します。

 

メインブレーカー 

家の安全機能付き電源と思ってください。

電気設備機器に過度の電気負荷が掛かった場合に自動で電源を落とす機能があります。

             

 

漏電しゃ断機

電気設備の経年劣化により内部配線から電気が漏れる漏電状態となった場合に感知してメインブレーカーが落ちる機能を持っています。

漏電から火災に発展する事を防ぐためです。

 

 

分岐ブレーカー

各部屋ごとの電源となります。

どこかの部屋で決まった容量を超過する電気を使用した際に感知して

メインブレーカーが落ちる機能を持っています。

 

電気契約容量の確認

右の写真は分電盤のメインブレーカーと漏電しゃ断機です。

メインブレーカーの上側に50Aと記載があります。

これは契約A(アンペア)数になります。

 

 

この50Aは家全体で合わせて50A以上使用するとメインブレーカーが落ちると言う意味合いです。

 

各電気設備の使用A数の目安は下記の通りです。

 

IHヒーター      20~30A

電子レンジ      15A

食器洗い乾燥機    13A

エアコン    冷房 14A

        暖房 20A

ドライヤー      12A

 

つまり、50A契約のお家はエアコンの暖房・IHヒーター・ドライヤー同時に使用するとブレーカーが落ちることになります。

4人以上の家族であれば容易に想像できるシチュエーションでもブレーカーが落ちる可能性があるという事です。

 

 

分電盤の契約容量は一般家庭用の場合50Aの他に10Aから60Aまであります。

契約容量が増えるごとに電気契約の月額基本料も高額になる仕組みです。

 

契約容量が低すぎると頻繁にブレーカーが落ち、

契約容量が高すぎると無駄な月額基本料を支払う事になるので家族の変化に応じた適正な契約容量に変更する必要があります。

 

契約容量の変更は60Aまでであれば工事費は基本無料です。

しかし、60A以上や別途配線工事が伴う場合(外線張替・宅内幹線張替)は有料になる可能性があります。

 

中古住宅の購入検討時には分電盤を確認し容量が適正か一度確認してみましょう。

リフォーム時には要注意

オール電化工事

今付いているガスコンロを取ってIHにしたい!!

節約の為、高熱費を水道・電気にひとまとめにしたいからガスボイラーをエコキュートに変えたい!!等々...

 

昨今リフォームを考える中でオール電化工事を希望する方は増えております。

当然使用する電気の量も増える為、契約容量を加味して工事を行う必要がありいくつか注意が必要です。

 

契約容量に関する注意点

オール電化工事の場合はお湯を沸かす為のボイラーをエコキュートする必要があります。

エコキュートは深夜電力機器(時間帯別契約で深夜に使用)で使用アンペア数は最大20Aとなります。IHは使用するだけで30Aが最大です。暖房器具でエアコンや、床暖房を使用する場合はさらに、電力を消費します。朝の時間や、夕方の時間帯で家電(電子レンジ、湯沸かし器)を同時使用する場合など60A契約でも足りません。

その為、電気契約は60A以上の10KVA(100A)契約になります。

 

10KVA契約へ変更するにあたり問題が2つ発生します。

 

1つ目は古い住宅の場合、宅外引き込みから電気メーターまで(一次幹線)、電気メーターから分電盤までの配線(ニ次幹線)が10KWAの電気容量に耐えられない可能性があります。その場合は幹線を取替える工事が発生し費用がプラスされます。

 

 

2つ目は電気を供給している電柱からの外線(引き込み線)の張替やトランスの切り替えが必要になる可能性があります。

こちらは管轄の電力会社に連絡すれば無料にて電気量を増やす工事を行ってくれますが、

連絡してから工事完了まで最大3か月程度かかる場合があります。

つまりリフォーム工事の開始は3か月引き延ばされることになってしまいます。。

 

特に中古住宅購入後のオール電化工事を検討する場合は引っ越しのタイミングを含め充分な計画が必要ですね。


最後に

中古住宅の売買をご検討中の方は、申込後、契約前にホームインスペクションをしておきましょう。

 

住まいるオスカーでは、中古住宅売買時のサービスとして多くのメニューを用意しております。補助金のご相談も承ります。

ご利用希望の方は、メールにてお問合せください。

 

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